2005.12.14 　vol. 66

声優になりたい人、業界に興味のある人のためのメールマガジンです。 声優のインタビューと声優に必要なトレーニングや知識をレッスンします。

こんにちは。 雷鳥社「声優になる！マガジン」エディターのイタガキです。 「声優さんになりた〜い！」と思っている人たちや、「アニメが大好き☆」という人たちに役立つ情報が満載のメルマガです。今週も憧れの島本須美さんのインタビューをお届けします。どうぞ、お楽しみに。

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いつでも楽しく、ハートを入れた演技をし続けたい。島本須美インタビューVol.2 運動神経抜群、活発な少女時代を過ごした島本さんが、いよいよ高校に進学します。興味本位ではじめた演劇部でしたが、だんだん演じることの魅力にはまっていくことに…。 ■ Profile ■ 島本須美（しまもとすみ） 高知県出身。桐朋学園芸術短期大学卒業。劇団青年座に入団。その後女優として様々な舞台などに立ちながら、声優としての活動もはじめる。日本を代表するアニメ映画・宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』ナウシカ役、『ルパン三世 カリオストロの城』のクラリス姫役はじめ、TVアニメでも『めぞん一刻』音無響子役、『小公女セーラ』セーラ・クルー役。外国映画の吹き替えでは『スターウォーズ』のテレビ放送のレイア姫役など誰もが知る数々の名作に多数出演。現在はフリーで、女優・声優と様々な分野で活躍中。

最初の発表会で主役に抜擢… ―――　実際に演劇部に入られていかがでしたか？ 演劇部は女子の多い15人ぐらいの部活でした。とても楽しかったですよ。文化祭が最初の発表会だったのですが、1年生で主役をいただけたのです。その時の部長さんに、「あなたは眼の輝きがいいから…」と褒められたりしたのでその気になったのかもしれませんね。学校の演劇では、どうしても全員が若いですから、上級生が役柄上、自然と老いた役を受け持つことが多かったので、だから若い主役をいただけたのかもしれませんが（笑）。 ―――　演劇部を続けていくうちに島本さんの中で変化はあったのですか？ 上級生になるごとに自分が演目選びや演出などに関わるようになり、自分たちで舞台を作っていく立場にだんだんとなっていきます。その過程は容易なことではありませんでしたが、より面白く感じましたね。 稽古は毎日。発声練習をしたり早口言葉をしたりしながら、舞台の発表のための稽古をしていました。3年生の時に出場したコンクールで、ある作品を上演したのですがそこにその作品の原作者の方が審査員の一人としてお見えになっていた時のことは、今でも忘れない出来事でした。 その方が最後に、「僕のこの作品のこの役を演じてくれた人の中で1番良かった」という感想を言っていただいたんです。私にとっては、とても嬉しくて大きな自信になりましたね。やっぱり褒められると調子にのってしまいますね（笑）。それがすごく大きなきっかけになって舞台の魅力に取り付かれてしまいました。もっともっと演劇をやりたいと思ってしまったのです。 ―――　舞台などはよく観にいかれたりしましたか？ 高校時代からお芝居は観に行きましたね。お芝居を見るための団体というのが、各地方にもありまして、その団体の会員になると会員価格で大手劇団の舞台を見ることができたのです。俳優座、文学座、青年座、劇団民芸といった新劇と呼ばれる大手劇団の舞台をよく観ました。地方でしたから、演劇に対する予備知識がほとんどなく、そこで観劇できる劇団以外は知らないわけです。ですから私も観劇したそのプロの劇団に憧れ、そしてそこに入りたいという想いを馳せてました。 ―――　劇団の養成所などへの進学は考えてはいなかったのですか？ 俳優座の養成所があったらと思いましたが、その時はすでに俳優座の養成所はなくなっていて、桐朋学園大学短期大学部芸術科演劇専攻科になっていたので、私も自然とそこへの進学を希望するようになりましたね。 私は商業高校でしたから、周りの多くの同級生は就職を選び、同じ演劇部の仲間でも私のような進路を選ぶ人はいませんでいたよ。 演じることができる道を選択 ―――　演劇専攻科進学のことをご両親に相談されたときどのような反応でしたか？ 両親は、好きなことをやりなさいと応援してくれましたね。理解のある両親だったと思います。私が自分でどんどん決めて、勝手に動いていく子供でしたので、止めても無駄と思っていたのかもしれません（笑）。 情報そのものが少ない時代でしたから、変な養成所に入ってしまうより短大というところにきちんと入って学ぶということでも、両親は安心をしてくれたのかもしれませんね。 ―――　当時の桐朋学園の入学試験はどのようなものでしたか？ 通常の学科試験のほかに、演技的な実技試験・面接試験がありました。私は学科試験の出来はとても悪かったようで、面接試験の際、面接官に、あなたはお勉強のほうはダメですねって言われてしまいましたね（笑）。 ―――　将来の夢は女優さん、でしたか？ 食べていけるとかそういうことは関係なしに、とにかく舞台女優になりたい思いでいっぱい。TVとか映画に出たいという欲は全くありませんでしたね。 桐朋学園は在学中の外部出演は絶対に認めないという姿勢でしたし、私自身、ストイックというより不器用。チャンスはいつ何処にあるかわからないのに、ある程度規則に縛られていたほうが安心だったのかもしれません。その癖に完全に守るわけではないのですが（笑）。私の短大時代の同期生で今も女優として活躍している高畑淳子さんが、当時彼女はNHKの朝ドラのオーディションを受けたいって言っていたのですが、私は大学出るまでダメだよって制止するほうでしたからね（笑）。 次回（12/21配信）もお楽しみに！！

	仕事の上で大切なパートナー、マネージャーの役割とは？ 声優ってどんな仕事？　どうしたらなれるの？　なるにはどんなトレーニングが必要なの？　そんな疑問にお応えするべく、毎回少しずつですが声優になるために必要な知識やトレーニング方法を紹介していきます。東京・荻窪にある声優・俳優養成所「松濤アクターズギムナジウム」の監修・協力により刊行されている『はじめての声優トレーニング』『声優になるための練習問題』（雷鳥社）という本をもとに、声優の世界をひもといていきます。
東京・荻窪にある声優・俳優養成所松濤アクターズギムナジウム 基礎から始める声優トレーニングブック 雷鳥社/1‚575円（税込み）	●次のマネージャーに関する説明文より、正しいものを2つ選びましょう。 【1】プロダクションに属すると、必ず1人の声優に1人のマネージャーがつく 【2】仕事の連絡はマネージャーを通して受けるのが普通だ 【3】仕事の現場には必ずマネージャーが一緒に行くので、挨拶や仕事の段取りなどはすべてマネージャーに任せておく 【4】製作サイドから支払われるギャラには、声優とマネージャーの2人分が考慮されているものだ 【5】声優の売り出しイメージなどは、マネージャーと相談して決めることが多い ［回答］ 【2】【5】 ［解説］ 声優のプロダクションの業務内容は、仕事のスケジュール管理や事務的な仕事を担当する「デスク」と声優の売り込みや出演業務に関係した仕事を担当する「マネージャー」の大きく2つに分けることができます。（ただしプロダクションの規模や内容によって、その区分の仕方は異なります）。タレントと違って1人に1人マネージャーがつくことはあまりなく、1人が複数の声優を担当するのが一般的です。マネージャーの業務は、主に仕事の現場に立ち合ったり、売り込みを行うことですが、ほかにも仕事を振り分けたり、売り出しイメージを考えたり、細かいことではファンレターのチェックや管理するなども仕事の範囲です。時には仕事上の悩み、取材時のファッションの相談に乗ることもあります。マネージャーは声優が安心して仕事を進められるように、さまざまなことに気を配っているのです。声優にはなくてはならない大切なパートナーなのです。	朗読ナレーショントレーニング 日本の名作を演じる（CD付） 新刊！CD未収録の音声ファイルがダウンロードできます。 雷鳥社1‚890円（税込み） 声優養成トレーニング教材 地方にいて、養成所へ通えない！！養成所へ入る前に少しでも訓練をしておきたい！！そんな読者の方のための、松濤アクターズギムナジウム監修の声優養成トレーニング教材（15‚000円税込み）です。詳細は雷鳥社までお問い合わせください。 声優になるための練習問題100 雷鳥社/1‚470円（税込み）

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	編 集 後 記
	桐朋学園大学という厳しい演技指導で有名な大学で週６でレッスンをされた島本さん。次回の話題になりますが、舞台女優を志して大学で学ぶことでは飽き足らず劇団の旗揚げに関わったりとその好奇心と行動力には驚かされます。演じられたキャラクターよりもはっきりとした明快さを持っている女性でした。皆さんは島本さんに負けないレッスンを出来ますか？またしていますか？（Hashimoto Takahiro）
	問 い 合 わ せ
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